
以前、賃貸用の物件を探していた時の話です。
春から新生活を始める私は、じゅうぶん自宅から通える範囲内に学校があったにもかかわらず「せっかくだから」と一人暮らしを希望。
最初は両親もお金がかかるからことを理由に渋っていましたが、結局のところ娘に1人暮らしをさせるのが心配だっただけかもしれませんね。
セキュリティー付きの物件を選ぶこと、物件は両親が決めること、等を条件に1人暮らしにGOサインが出ました。
そんな、物件探しの時に起こったお金のトラブルです。
両親から話を聞くと、普段はあまり付き合いのない親戚が都内で不動産経営をしているそう。
大手不動産チェーン店ほど多数の物件は抱えていないものの、地元の大家さんや地主さんとのつながりは強く、一人暮らしの学生にはぴったりの賃貸物件に強いんだとか。
そこでひとまず私たちはその親戚に物件選びをお願いしようと思い、あらかじめ電話で話をしておきました。
数日後に親戚が経営するその不動産屋を訪問すると、お願いしていた通りの物件をいくつかピックアップ済み。
どれも即日入居化できる状態で空き部屋になっているとの事なので、私たちは今日だけで可能な限り部屋の下見にまわりたいと希望を伝えました。
快く了承してくれた親戚のおじさん。ほぼ徒歩圏内にある物件5戸を午前中にまわり、少し離れたところにある物件を午後にいくつか見ることに。
ただし、午後はおじさんは手が離せない用事があるので「鍵を渡すから自分たちで見てきてくれ」という条件。
結局、その日見て回った物件の中に気に入ったものがあり、とりあえず数日検討してみたいということを伝えてその日は帰宅しました。
ここまでは良かったんです。親戚だからこその融通も利くだろうし、もう今日見た物件で決めちゃえばいいかなと。
でも家に帰ってから今日見た物件を確認しようと不動産の物件情報にアクセスした時、あれ…?と。
今日下見に行って私が気に入り、契約しようかなと考えていた物件がサイト上では5000円安かったんです。
管理費や清掃費、もちろんそういった諸経費を考慮した総額がですよ。ここで私は既に嫌な予感がしていました。
そして翌日、数日考えてこちらから連絡するといっていた不動産屋のおじさんから電話が。
用件は「例の物件、とりあえずおさえておいたから賃料1か月分を振り込んでくれ」とのこと。
驚きますよね。
まだハンコも何も押してない状態だし、口約束すらしていない。
それなのに「賃料一か月分」ですよ。下見に行ったのは昨日の話ですよ。
電話を受けた私は、とりあえず両親から折り返しかけると伝えて、いったんきりました。そして即、母に電話。
「あの不動産屋、ちょっとおかしいんじゃない?どんな人なの?」
私は今日会った電話の内容、そして昨日不動産情報サイトで賃貸料を見た話をしました。
親戚の人だからと信用していた母もさすがに不審がり、父経由で連絡してもらうことに。
その不動産屋に電話した父の話を聞くと、どうやら「その物件を気に入った人がいたが、おたくが契約寸前(?)だったので断った。そのかわり責任を持って物件はおさえた。賃貸契約を結ぶ結ばないはおたくの自由だが、この家賃1か月分は支払ってくれなくては困る」
世間知らずの私でもさすがにこれはとんでもない話だと分かりました。下見に行って「考えさせてくれ」といっただけで、家賃一か月分を支払わなくてはいけないんですかね?
親戚だから融通が利くだろうと思っていたのが甘い考えでした。
こうなっては「後々もめないように…」とむしろ親戚であることがかせになってしまいます。
さらには不動産屋からこんな話もあったんだとか。
「親戚だからと思ってあの時は言わなかったが、実はおたくが下見に行った物件の窓があいていて雨がふりこんでいた。畳をやり変えないといけないかも知れない」
たしかに昨夜は雨が降っていました。
でも私たちは昼間物件を見に行った後、確実に窓は閉めましたし、その時点で「畳がまだ古いな。これからやりかえるのかな?」と感じたのを覚えています。
ひょっとしたらこのおじさん、あわよくば畳の張り替え費用まで私たちに出させようとしているんじゃ…。
相手の言っている金額を支払うと、恐らく総額10万円は超えます。
賃貸物件探しをお願いして下見に行っただけなのにこの値段はさすがに納得がいきませんよね。
結局、父が強い口調で突っぱねたためその後は何も言ってこなくなったようです。
「場合によっては弁護士を立てる」という父のハッタリも聞いたのでしょう。
この不動産屋が普段から無知なお客さんからそうやって小銭を巻き上げているのか、親戚だからこそ私たちが目を付けられてしまったのかはわかりません。
でもこれが私の平穏な人生で初めて体験したお金にまつわるトラブルです。
人間、お金がからむとかわるものですね…。
その後、もちろん私の賃貸物件は他の不動産屋でお願いし、その親戚とは以降連絡をとっていません。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。