【かわいそうな】義母が死ぬ→何故か夫が香典をもって蒸発→後日夫から驚きのLINEが【僕】
- 2016/11/14
- 家族・親戚
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大変なことになった。
先日、夫の母が亡くなったんだ。
夫の父も去年亡くなっていて、夫が長男なんで喪主をつとめることになって、葬式の費用はうちの家計から出すことに(現在共働きで私の方が稼ぎは上)なった。
夫の母は生前派手な交友もなかったんで、たいした葬儀にはならんと思っていたんだが、夫は母の同窓生やら古い知人やらものすごい大量の訃報の葉書を量産しはじめた。
なんかものすごい、ノイローゼの人みたいでこわかった。
中学生の娘にもなんか伝わるらしくてちょっとこわがっていた。
大丈夫なのかと思ったが、両親ともに亡くなったことで夫はそうとう消衰しているんだろうと、やりたいようにやらせておくことにした。
で、肝心の葬式なんだが、とにかく安くおさえろと。
親族の集まる通夜も夕食は100円ローソンの弁当みたいのを掻き集めてた。
酒は大○郎だよ。あんなんでいいのか。ほんとに。
うちは神道だから特に派手な飾りも花も用意する必要もなく、よくわからないが野菜やら榊?玉串やらを長机に並べて、あとは地元神社の神主さんにお礼をするだけ。
実に潔い日本風の葬儀だよ。
それで葬式当日は本当にたくさんの人が来てくれた。
どっから集めて来たんだっていうくらい。
63歳の義母だからべつにSNSで古い友人とつながっていたわけじゃないし、ずっと連絡なんてしてなかった知人たちがあちらこちらからよくまあ駆けつけてくれたなという感じ。
まあ、義母は学校の先生をやっていたことがあったんで、その生徒さんとか、学校関係者の人とか、随分たくさん来てたみたいだ。
あんな地味な義母でも結構したわれていたんだなってちょっと感心した。
「こんなに沢山人が来てくれて、義母もさぞかし喜んでいるよね」
なんだか青白くなっちゃってる夫の横顔を見ながら、そう言ってあげた。
娘も、おばあちゃんて人気者だったんだねと、めそめそ泣きながらもちょっと感動していた。
義父ももういないし、夫にとっては最後の親孝行なんだろう。
そう思ったら、いい年して夫を抱きしめてあげたくなった。
亭主よ、やるじゃないか、たまにはと。いいとこあるじゃん。
黒い額縁の中の義母の目も、少しほっこりと微笑んでいるように見えたよ。
そうして、あんなにたくさん来てくれた人たちがみんな帰ってしまって、娘も泣きながら眠ってしまって、
義母の遺影の前で夫と二人で少し話した。
大○郎は酔いが回るらしくて、母が亡くなってから業務連絡以外ほとんど口をきかなかった夫も、やっと自分の言葉を話すようになった。
「親父、死んだろ、おふくろも死んだろ。たった60と数年だよ。俺さあ、こんな必死に毎日働いていて、何のために生きてるんだろな?」
そんな話しだったと思う。
「いつも家族のためにありがとう」
今日は夫が一世一代で頑張った日だから、そんないい嫁ぶったことを言ってやった。
こんなこともあれば夫の人生も報われるだろう。
そしたらさ、「俺、やり直すよ、人生変えるよ。もう嫁に頭があがらないのなんてうんざりだ。娘にも頭が上がらないなんてうんざりだ。変わるんだよ、生まれてきた腹をなくしたんだから」とかなんたら。
冷えてきたから風邪ひくよって言ったんだが、夫は酔いつぶれて義母の遺影の前で寝ちまった。
そっと布団をかけて、私はベッドへ行ったよ。
ほんといい嫁w
で、朝になった。
まだ何も片付いていないから、今日も一仕事だと、娘を起し、
カーテンを開け、酔いつぶれてまだ寝ているだろう夫の様子を見に行った。
そしたらいないんだわこれが。
トイレにもどこにも。
二日酔いの頭を冷やしに朝の散歩でもしに行ったのか、そんなところだろうと思ったんだが、よく見たら、あるべきものがないんだ。
ないの、香典が。
一個もないの。
泥棒?んなわけない、昨日の夜、寝る前は確かにあったし、夫がずっとここにいたはずだから、泥棒が入ったなんてことはあるわけない。
警察に届けようかしばらく悩んだが、犯人はどう考えても身内だ。
おそらく香典のそばで寝ていた人物。
そんで、恐ろしい程、人を集めて香典を掻き集めまくった人物。
私の方が青ざめたね。
何してくれたんだこの野郎。
普段、通帳や印鑑は私が牛耳っているから、こっちの被害はなし。多分……。
それから5日がたった。
夫は帰ってこないから、そろそろ警察には届けようか悩むんだが、香典の話しはできないな……。
まぢに情けないわ。
あれから何度も電話、メール、LINEをしたが、まったく反応なし。未読スルー。
ところがさっき、娘のLINEに夫からメッセージが入ったみたいだ。
長文だった。
「お前には本当に悪いことしていると思っている。
こんな思いをさせる俺は、もう父親失格だ。俺のことなんぞ忘れてくれ。
罪悪感で俺は死にそうだが、お前のことだけは愛している。
○○(私の名前)にも今まで感謝してる。
お前はこれからも元気に育ってくれ。頼むから俺みたいなやつとは結婚するなよ。
頼りになるやつを選べ。
俺は罪悪感と共にこれから新しい人生をはじめる。
どうかお父さんの好きなようにさせてくれ。
もう嫌なんだ。今までの人生は。
俺をゆるさなくてもいいから、どうか元気に頑張ってくれ」
だいたいこんな内容だった。
娘はまだ中学生だ。学校にも行かないでさっきからわんわん泣いてる。
なんてことしてくれたんだ。
そりゃ許すことはないだろうよ、こんな父親。
とりあえず離婚は決定だが、早く見つけ出して、香典代は全額、しっかり返してもらって、慰謝料と養育費もしっかりもらって、娘と二人で強く生きていこうと思う。
以上、壮大な愚痴でした。
こちらこそ、新しい人生を歩んでやる。
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