
会社のアパートへ引越
主人は民間の会社に勤めており、家族で会社のアパートに住んでいます。
会社のアパートは家賃が安く、子供を二人抱えた我が家には、ありがたい金額でした。
もちろん、会社のアパートなので、同じ会社の上司の家族や部下の家族しか住んでいません。
会社と人と私生活を共にするのは、気疲れしますが、転勤したばかりで、
周りに知り合いがいなかった私たち家族にとって、同じアパートの人達は、気心知れる頼れる存在でした。
実際、アパートには子供のいる家庭が多く、我が家の子供もすぐにアパートの子供たちと打ち解け、仲良しになりました。
私自身も、子供を介して、仲良しの奥さんができ、一緒にランチに行くなど、充実した日々を過ごしていました。
おねだりしてくる上司の奥さん
しかし、そんな私の充実した日々は、長くは続きませんでした。
同じアパートの上司の奥さんに、アパートに入居したばかりの私達家族に目をつけ、何かと頼み事をするようになったのです。
初めは、買い物に行くときに声をかけられました。
「私も納豆を買い忘れたから、どうしよう。また、行くの面倒だし。」と会話のところどころで、
その話を持ち出し、私も納豆くらいなら代わりに買ってもいいなと思い、「私が代わりに買いますよ。」と答えました。
すると、「あら、ごめんなさいね。」と言って家へと戻っていったのですが、後から納豆を購入し、
納豆を届けると「ありがとう~。助かる~。」と言って、そのままお金を払うことなく納豆を受け取ると、バタンと扉を閉めました。
私も、「あれ?お金は?」と思いましたが、上司の奥さんなので、強く言うこともできず、
大した金額でもないので、その出来事はそのまま胸の中にしまい込むことにしました。
もうあの奥さんとは深く関わらないようにすればよいだけと自分に言い聞かせ、
割り切って表面上のみのお付き合いをしていこうと思いました。
しかし、それからが地獄でした。
毎日、外出しようとすると、必ずタイミング良くその上司の奥さんが家から出てきて、「どこに行くの?」とか「何しに行くの?」と話しかけてきます。
私が適当にあしらって通り過ぎようとしても、「私もせっかくだから乗せてってもらおうかしら。」
と悪びれる様子もなく、当たり前のような態度で私に乗らせるように催促してきます。
私も、上司の奥さんと同じアパートに住んでいる以上、トラブルを起こしたくないので、仕方なく乗せるようになりました。
隣の奥さんも、車を持っているはずなのに、ガソリンが減るのが嫌なのか、いつも乗るのはうちの車ばかりです。
そして、お財布を持つのを忘れたという理由で、私に支払いをさせることもありました。お金は返ってきませんでした。
図々しい態度が悪化
上司の奥さんは、車にいつも乗ることを容認していたら、どんどん行動がエスカレートし始めました。
夕飯を作っている時に、私の家に上がり込むようになったのです。
さすがに、これはプライバシーに反することなので、「すみません。夕飯の支度をしているので、また今度にして下さい。」
と話すのですが、聞く耳を持ちません。
そして、我が家の夕飯に良さそうな食事があると、勝手におかずを少し取り分けて持って行ってしまいます。
さすがに、主人に相談したのですが、男性は感覚が違うのでしょうか。「少しくらいなら、あげてもいいんじゃない。」と気楽なことを言って、話になりません。
もちろん、上司の奥さんが我が家に対し、何かをおすそわけで持ってきたことはありません。いつも、我が家の物を持っていくだけです。
ここまでくると、さすがに私の精神状態もいっぱいいっぱいで、アパート生活はストレス以外の何物でもありませんでした。
上司の奥さんに直談判
私は、ここのアパートから引っ越すことに決めました。会社のアパートは、家賃が安いのが魅力でしたが、
この上司の奥さんがいたのでは、次々と我が家の物を奪われていき、
お金がいくらあっても吸い取られそうで、このまま一緒に暮らすのは限界だと感じてのことでした。
上司の奥さんと分かれる時、私の上司の奥さんに対する怒りはピークに達していました。今まで我慢していたことを言うのは、
主人の立場もあるのでこらえましたが、それとなくソフトに、「うちは、自分たちの生活でいっぱいいっぱいで。
申し訳ないのですが、今まで貸したお金、分かる分だけで良いので、返してもらえませんか?」と言いました。
上司の奥さんは、目を丸くして笑いながら「え?返してるじゃない。」と言って、
まるで私の勘違いとでも言うように私の肩を軽くポンと叩きました。
引越してからは、上司の奥さんに会うことなく、私も自由になれました。
ただ、上司の奥さんのことを思うと、今でも怒りがこみ上げてきます。
私は、主人の会社の悩み相談室に電話をし、上司の奥さんのことを話しました。
もう、私と同じ被害者が出ないためにも、その上司の奥さんに報復するためにも、必要であると判断しての電話でした。
その後、その上司の奥さんがどうなったのかは分かりません。もう知りたくもないのですが。
ただ、主人の会社に電話で告げ口できたことで、だいぶ、気分が楽になりました。
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